2013年5月12日日曜日

ヘンリー四世の朝がある

こんにちはつぐみんです。

1ヶ月くらい前ですが、荻島氏が急遽行けなくなってしまったとのことで私が代わりに「ヘンリー四世」観てきました。
蜷川演出最近よく観てる気がする…(そんなこともない)
松坂桃李さんが主演ということで客層が若い。圧倒的に女性が多かった…
舞台装置はシンプルで、さいたま芸術劇場の奥行きを活かしてます。
冒頭、ヘンリー四世が舞台1番奥から現れるところは、歴史劇として時間を感じたり。
鋼太郎さんは重厚なイメージだったのでこんなコミカルで適当な役も出来るのかと驚き。
木場さんの存在感はやはり舞台の軸となりますね。
松坂さんは父王が死去したと思い込んでの独白がしっかり稽古積んだのだなあと思ったり。まだ舞台役者として伸びしろがあると思います。



で、昨日はままごと「朝がある」弾き語りバージョンへ。
去年の三鷹での初演を観ていたのですが、その時は凄く(アフタートークで演出家も言っていましたが)突き放すような感じだったのが、全国ツアーで初めて演劇に触れる人に観てもらうことを意識してか、観客へ投げかけるタイプの芝居になっていました。
今年は劇場に依らない芝居に重点を置いてやっているからか、大石さん自身が凄くしなやかにお客さんに対応して出来ているように思います。
バッハ「目覚めよと呼ぶ声が聞こえる」のカタルシスたるや。
この曲がさわやかである程、布団の中へ戻ってきてしまう「僕」(初演では「俺」だったと記憶)のつらみが重くなっていくように思えます。
柴さんがピアノ弾いてました。わお。
アフタートークにて「『わが星』みたいなのを観にきたのにこんな芝居かよ!と思われる方も多いみたいですね。でも凄くアンチドラマだったときに作った作品なので…」とのこと。
人が死んだり、あったものがなくなったりすることでのドラマ的な感傷が嫌だから、時間を止めてしまえば誰も死なないし何もなくならないじゃないか、といことで生まれた作品だそうです。なるほど。